私たち総合物流業のオリソーグループは、荷主様の商品の、顧客納品に関わる全ての作業において、日々効率化の道を模索していますが、顧客納品のリードタイム短縮は、大きな課題の一つとなっています。
昨今、そのリードタイム短縮に大きな影響を与えるのが「輸・配送」の問題です。それは短縮するという課題以前に、そもそも「希望どおりの納期に荷物が届かない」という問題にも繋がりかねない状況となりつつあります。
近年、物流業界を騒がせた動きとして、運送会社の運賃一斉値上げの問題があります。正直なところ、各運送会社は現状の運賃では運営が成り立たなくなっているのが実情のようなのですが、その主な要因として燃料費の高騰などのコスト問題に加え、深刻な人手不足に対応するための求人コストが大きな問題となっているのです。
社会問題となっている少子高齢化に加え、若年者の意識の変化により、トラックドライバー、特に長距離の大型ドライバー不足が深刻となっています。今や若い世代には、トラックドライバーは魅力の薄い職種となってしまったのです。
関越道高速ツアーバス事故等を受け、平成25年秋より、運送事業者に対する監査方針・行政処分等の基準が厳格化しました。それを受け、運送事業者は労働時間の設定にデリケートにならざるを得ない状況です。
平成19年、「中型免許」が追加、普通免許で運転できる範囲が縮小し、普通免許しか取得できない高卒直後のドライバーの勤務や採用に制約がかかっています。
DN(DepotNetwork)とは、倉庫業特有の『再保管』の仕組みと、SAAS 型物流システムを利用することにより実現する、お客様の貨物専用の大規模な物流ネットワークです。
お客様の商品の最終出荷先から分析した、その地域でのポイントとなる場所に在庫を積むことで、顧客納品のリードタイムが劇的に変わります。
※再保管…倉庫業者が寄託者の承諾を得て寄託物の保管を他の倉庫業者に委託する仕組み。
主要な出荷先近くに在庫を準備しておくことで、受注当日配送だけでなく3~4時間後発送も可能に。
パートナーとなる再保管先は、国土交通大臣の登録を受けた営業倉庫のみなので、入出荷・保管・配送は全て国交省お墨付きのプロの仕事で安心です。
全国にあるお客様の貨物の情報は、全て一つのシステムで管理され、お客様の手元のパソコンまで繋がっていきます。
さらに自社工場、仕入先倉庫や、お得意先様のシステムとのデータ連携も可能なので、お客様専用のトータルな物流ネットワーク構築が可能です。
在庫を分散するということは、安全在庫も拠点特性に合わせて増加することにもなります。
首都圏と地方とでの保管料格差はますます広がる傾向に有り、物流拠点を首都圏付近に設けた場合は、保管料コストが増大するという問題があります。
これらの課題は、そもそも在庫を作り過ぎない、という生産管理に関係する課題とも言えます。生産管理は出荷情報と同期することで精度が高まります。DN では、日々集まる各拠点の出荷情報や品番毎の在庫回転等の物流データを提供することで、この課題解決にも共に知恵を絞ります。
お客様とオリソーが寄託契約を締結。
お客様の現状の出荷データ(出荷計画)を頂き、重点法による拠点場所選定や、リードタイムとコストバランスを
考慮した拠点数決定などの、分散型物流センター構築の手法を利用し、拠点数と地域を選定します。
全国数百社の国土交通省認可倉庫の中から、お客様の商品特性を鑑み最適の倉庫を選択。
オリソーと該当倉庫間で再保管契約を締結。併せてロジストがO·ASSISTを導入。
お客様に合わせた物流網の構築を行います。
|
|
|
O・LIVE で全国の各物流拠点の情報にアクセスできます。ソフトウェアのインストールは不要、お手持ちのパソコン、スマートフォンでいつでもどこでもアクセス可能です。
各拠点毎の在庫状況をリアルタイムで把握できます。 |
各拠点の在庫状況を確認しながら、オンラインでオーダ。 |
出荷した運送便の問合せNo.も確認できます。 |
エクセルでの管理資料作成や、お客様のシステムへの CSVデータ連携にも利用できます。 |
「戦略物流システム」は、株式会社日立システムズ様を通してサービス提供いたします。
http://www.hitachi-systems.com/area/kansai/solution/logistics/
お得意先様、
お取引先様との
データ交換も可能です。
お客様からのオーダー受付、
お問い合わせ等はオリソーが
一括してお引き受けいたします。
|
従来関西1拠点での運用であったが、さらに関東と九州地区に各1拠点を設けることを決定。前年度の出荷実績データより、重点法による拠点を決定する。 |
1.拠点を決定するにあたって、大まかな地域分けをする。 2.地域内の拠点候補地点を選定する。 (例:都道府県で選定し、各都道府県内で一番出荷量の多い市区郡を選定) |
3.拠点候補間の移動距離を調査。 4.拠点候補毎の出荷量と距離を掛け、トンキロを算出。 5.トンキロの最も少ない(効率最大の)地点を拠点に設定。 |
関東地区の拠点を設けることで年間438万円から350万円へのコストダウンが実現!(九州も同様の手法で佐賀県G市を拠点に決定)
最大量の出荷先をいくつか抱える埼玉県内をルート配送にすることで、さらなるコストダウンも見込めます。
上記は、あくまで運賃メリットのみをシミュレーションした結果で、実際は関西と関東の保管料コストの違いや、拠点分散による安全在庫の積み増しコストの問題などで、コスト削減には更なる取り組みが必要かと思います。
ただ、拠点分散することにより、同等、もしくはそれ以下のコストで、本来物流業務が果たすべき『顧客納品のリードタイム短縮』は確実に実現いたします。